11月22日(火)街中はクリスマスのイルミネーションの飾り付けが始まろうとしています。もう1週間足らずで師走です。今日は年内最後になるであろう日本酒の試飲会です。場所は日本橋の中心地、国分株式会社1階の会場です。
永山酒造 山猿 山口県
いつもながら会場はすごい人でごった返しています。10の酒蔵の出店があります。まずは山口の永山酒造様のコーナーへ。こちらの蔵は「山猿」のブランドで有名です。写真は左側から山猿純米、特別純米酒、山廃仕込特別純米酒、山廃仕込純米吟醸となります。どれも芳醇でしっかりとした旨みがありかつキレの良い味わいです。中でも山廃仕込特別純米酒はお薦めです。一口含みますと山廃仕込みにもかかわらずまろやかでやわらかな口当たりです。しっかりとしたコメの旨みと抜群の切れ味が特長です。ぬる燗でじっくりと味わいたいお酒です。焼鳥、から揚げ、中華料理にも合わせて使えそうです。ラベルもシンプルで原色の色彩が映えます。1.8L瓶の価格も順に2268円・2646円・3132円・3348円と割高感はありません。忙しい師走を迎え、ほっと一息気持ちを癒してくれるようなお酒です。
小山酒造 丸眞正宗 東京
次にご紹介したいのは東京の地酒です。東京でおいしい地酒? そう思うかたもいらっしゃるかもしれません。でもお薦めのお酒がありました。場所は北区の赤羽です。東京の中心地といってもおかしくありません。わずか350石の小さな蔵ですが、東京23区内唯一の酒蔵として明治11年から今日まで脈々と酒造りに勤しんでいます。
お薦めは本格辛口 この蔵のレギュラー酒です。心地よいさわやかな口当たりは、飲み飽きしない食中酒として最適です。価格も1800mlで1728円とリーズナブルです。江戸の地酒として後世に伝承してゆきたいお酒です。吟醸辛口、純米吟醸もお薦めのお酒です。ほんのりとしたフルーティーな香りと爽やかな飲み口が食欲をそそります。食事もバラエティーに富んで合わせることができそうです。1800mlで2808円・2674円とこちらも良心的な価格です。スタッフのかたのお酒の紹介も気持ちがよくて親切、丁寧です。「是非酒蔵に遊びに来て」との言葉に思わず「ありがとうございます。近近にお邪魔します」と返事をしました。また楽しみがひとつ増えそうです。小山酒造様の今後の酒造りに大いに期待しています。
立山酒造 特別本醸造立山 立山梅酒 富山
最後にご紹介しますのは富山の銘酒 立山酒造です。こちらの蔵は最近普通酒を廃止して本醸造のクラスにグレードアップをしました。大衆のお酒がなくなるのは何気に寂しい気持ちもしますが、そこは酒蔵のポリシーです。お客様によりおいしいお酒をお届けするという心意気が感じられます。口に含みますとさっぱりとした中にも程よい切れとコクが感じられます。バランスがよくまとまりがあります。価格は1800mlで2234円です。日常たしなむお酒として一層のファンができますことを期待しています。この蔵でもう一つ紹介したいお酒があります。「立山梅酒」です。日本酒で作った梅酒はあまり試飲をしたことはありませんが試してびっくりです。梅のエキスの味わいは、まったりとして深みがあります。合わせて日本酒ベースのコクとまろやかさが、梅酒のおいしさを一層引き立てます。べったりとしたしつこさといったものは全く感じられません。梅酒がこんなにもおいしい飲み物であることが新鮮な発見でした。食前酒として、またナイトキャップとしても飲み方のヴァリエーションは広がります。価格は1800mlで2271円ですがその価値は十分あります。是非お薦めです。
今回はおそらく年内最後の試飲会になりそうです。酒蔵は今酒造りの真っ最中です。新酒もそろそろ街中に出回るでしょう。蔵人の方には酒造りのご苦労に感謝をしつつ、今年の新酒がすばらしい出来栄えになりますことを期待しつつレポートを終えたいと思います。